それは突然でした。
無線から聞きなれないコールサイン。
一瞬、うん？と思ったが、そのまま仕事に戻る。

「ゼロ戦が来るらしいよ」と、情報通の事務員さん。
ゼロ戦？ゼロ戦ねぇ・・・

半信半疑のまま、通用扉からエプロンへ出てみた。
普段は平和そのもの、のんびりとした飛行場だが、
今日は、何かざわざわ、人も多い。

いきなり頭上から、聞き覚えのないエンジン音が響く。
星型エンジン特有の、こもった排気音。
数秒遅れて、黒っぽい低翼の機影が見えた。

実物は映像でしか見たことないが、その異様さから確信した。
ゼロ戦！！

オーバーヘッド・アプローチを決め、視界から一瞬消えたあと、
再びファイナルに現れた。
やや機種を上げた、低めの進入は、正にゼロ戦～

かっちょえ～～っ！！！！！
ゆっくりとタキシングして来る姿も絵になる。

気付くと、エプロンには、さっき以上に人が集まっている。
今の日本そのもの平和な光景だけど、
その輪の中に止まっているゼロ戦は、
実働できるだけあって、兵器としての凄み、
不気味さ、まだまだ人を威圧するものは十分に備えている。

これまでに博物館でしか見たことないので、
大きさの実感が、いまいち掴めなかったが、
古いと言っても戦闘機だ。
でかい！

普段は、はしたない事はしない主義だが・・・
そんな事は言ってられない。
写真撮りまくろっと。

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